飲食店を開業するための店舗物件を探す具体的な方法をお教えします。

自分が成功できる、と思える場所を探すこと。

飲食店を開業する具体的なスタートは開業する場所を探すことです。
”ここならイケる!”そう思える物件に巡り会うことが大切です。
一般的に、「飲食店経営で生き残ることは難しい。」と言われます。
やや古いデータになりますが(これが執筆時点で最新のデータになります)、総務省「事業所・企業統計調査(平成18年)」によると「飲食業」(一般飲食店)は、5年間で新規開業したのは全体の28.1%、廃業したのは全体の32.2%になります。
また居酒屋等の「酒場・ビヤホール」では同様に開業36.6%、廃業39.8%と高くなっています。
新規開業は多いが、廃業はより多いということが言えます。
「飲食店経営で生き残ることは難しい。」はデータに現れています。
このことからも分かる通り「飲食店」を始める際には、事業計画をしっかり立てて、あなたの店舗コンセプトに合った商圏・立地を選ぶことが重要だということが分かります。
こんな現実を知って、しっかり計画を立てることで事業として成り立たせることができるのです。

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飲食店開店・開業

飲食店の成否の70%は立地で決まる!

珍しい業態や工夫された料理、絶対的な美味しさ、格安な価格設定などで立地の不利を克服することは可能です。
しかしこの方法は高度です。はっきり言ってしまえば、誰でもできることではないと言えます。
少しでもリスクを回避した方が賢明なのではないでしょうか?
そのためには具体的に物件を探し始める前に必要な条件をはっきりさせるための準備をしておくことが大切です。
つまり「絶対外せない条件は何か!」を決めておくことです。

店舗物件の具体的な探し方

ここから具体的に物件探しを始めましょう。そのためのポイントを説明します。
良い物件に巡り会う方法は、人によって異なるため一概には言えません。
物件を探し始めた途端に良い物件に巡り会えることもあります。
「事業計画」「開業予算」「店舗コンセプト」によります。
でも確実な方法は、”できる限りの多くの物件を見ること”です。
数件の物件を見て決めるのではなく、設定した商圏・立地内の物件をできるだけ見ることが大切です。
定期的に新しい情報が出来てくるので、まめにチェックすることもお忘れないようにしてください。
しかし、決断にはスピードが必要です。
良い物件はすぐに決まってしまいます。あなたにとって良い物件は、他の方や会社にとっても良い物件の可能性が高いからです。
素早い決断をする”ために必要なのは、「絶対外せない条件」を明確にすることです。

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Googleストリートビューを活用しよう

「GoogleMAP」や「Googleストリートビュー」を使うと街や通りの様子が分かるので参考にしましょう。
ただし、最新のものではない可能性があるので、参考程度にすることです。
現地を見る前に周辺環境が分かると、現地がどんな場所か、イメージができるので非常に便利です。

店舗物件の種類

大きく分けて飲食店向けの店舗には2種類あります。
それぞれにメリット、デメリットがあります。

飲食店可能な貸店舗物件

「スケルトン物件」と呼ばれる何の設備がない物件や内装仕上げはしてあるが「飲食店可能ですよ。」という物件があります。

  • 店舗コンセプトに合わせて、自由にレイアウトできる
  • オンリーワンの店舗作りができる
  • 工夫次第で、コストを抑えることができる
  • 出店コストが高い。
  • 内装や設備の工事が必要になるので、開店までに時間がかかる。
  • 都市計画や地区計画による制限などを調べる手間がいる。
  • 貸主に内装変更許可などの手続きが必要になる場合がある。

「スケルトン物件」では、自分の思う通りのお店が作ることができます。自分イメージを具現できるオンリーワンの魅了的な店にすることが可能です。
しかし、その反面コストが「居抜き物件」よりも高くなります。
また出店する場所によっては、行政からの制限があります。
防火地区、準防火地区に指定されている地域の場合は、内装に使える壁紙や塗料に指定があったり、間仕切り方法に指定がある場合があるので確認が必要です。
一から店舗づくりをするため、開店までに時間がかかります。

飲食店の居抜き物件

居抜き物件とは、前のテナントが飲食店で使用していたキッチンや厨房設備などの設備やテーブルやイスなどの家具什器といった内装がそのまま使うことができる店舗物件です。

  • 開業資金を安く抑えることができる。
  • すぐにお店をオープンできる
  • 店舗コンセプトに合わない内装や設備の場合がある。
  • 設備や内装が新しい場合は、造作譲渡(買取り)をする必要がある。
  • 前のお店のイメージを引きずる場合がある。

「居抜き物件」は内装や設備が、前のテナントのものが残っているため、安く開業出来ます。
そして、すぐに開店することが可能です。
しかし注意点もあります。前のテナントと同じ業種の場合は、撤退したお店のイメージを引きずる可能性があることです。
別の業種を始める場合ですと、イメージと合わなかったり、使いたい設備がないこともあります。
そして、新しい設備の場合は造作譲渡(買取り)が発生する場合があります。
しかしこれらを差し引いても、開業資金が安くなるのは、メリットが大きいです。経営上の損益分岐点を下げることができるからです。

店舗物件情報の集め方

インターネット

手取り早く貸店舗物件を探したいのならおススメは、インターネットを使った物件探しです。
総合不動産サイトなら、「athome(アットホーム)」がテナント情報が豊富です。
あとは「不動産ジャパン」を使うのも良いと思います。「不動産ジャパン」は、不動産会社だけが見ることができる「Reins」と連動しているので、他のサイトに掲載していない物件を見つけることができる可能性があります。
あとはテナント専門サイトや居抜き物件専門サイトもあります。これらを活用すると良いでしょう。

テナント専門不動産会社

なぜテナント専門不動産会社が良いのか?不動産のことならどこの不動産会社でもいいんじゃない?と思うかもしれません。
しかし、意外と不動産会社によって、得意な分野が別れています。
マンションの売買に強い、あるは賃貸住宅に強い等です。その中でテナント仲介に詳しい不動産営業の方って意外と少ないんです。
そのため、テナント専門を打ち出している不動産会社のサイトや会社に問い合わせてみると良いのです。
ちなみに私は10年以上テナント物件の賃貸仲介を専門に行なっていました。350件以上のテナント仲介をさせていただきました。
私でもご相談に応じられますので、興味のある方はこちらのサイトをご覧ください。→【飲食店向け貸店舗紹介

現地を歩いて探す

出店候補に決めた商圏・立地を歩いて探すという方法です。
時間がかかる方法ですが、インターネットでは見つからなかった物件が見つかる可能性があります。
実は私もやっています。先程のテナント専門不動産会社で書いたように、テナントに強い不動産会社って結構少ないんです。
そのため現地に看板だけ出している物件って意外とあります。
しかし時間が必要になるので、時間が取れない方には難しい探し方かもしれません。
そんな方は私にご相談ください。エリアにもよりますが、力になることができると思います。

友人・知人のツテを使う

お店を始める物件を探している、と友人や知人に紹介すると物件や貸主を紹介してくれることがあります。
今お店をやっている人が”後継者がいないからやめるからどう?”なんて声をかけてくれることもあります。
でもこの方法を確実ではないので、「話がくればラッキー!」ぐらいに思っていた方が良いでしょう。

店舗物件を内見する際のポイント

気になる店舗物件が見つかったら、実際に内見してみましょう。

持参すると良いもの

物件を内見する際に、持っていくと良いものを紹介します。

  • コンベックス(メジャー)

間口の広さを測定します。また実際よりも広く見える物件もあるので、視覚だけでなく採寸しておくと良いでしょう。

  • メモ・筆記用具

採寸の記録や物件で気になった点、良かった点を記録しておきましょう。

  • スマホやデジカメなどのカメラ

人の記憶は曖昧です。画像で記録を残しておくと後々便利です。

  • 懐中電灯

物件によっては、電気が止まっている場合はあります。暗所になっている場所は確認しずらいので、懐中電灯があると便利です。

スマホ1つで全てができてしまう機種があります。しかし、数字は正しく把握した方が良いので、せめてコンベックス(メジャー)は持参した方が良いでしょう。

①視認性を確認する

視認性とは目で見た時に認識のされやすさのことです。
飲食店では、店舗の場所がどのくらいの距離から認識できるかということです。視認性が高い立地や物件であれば、集客に役立ちます。
特に入口がわかりすいことがポイントです。
しかし入口の視認性が悪くても、看板が設置できれば補うこともできます。
もちろんエリア(地域)の特性によっても異なります。

②物件の間口

入口のドアの広さをチェックしておきましょう。一般的になるべく広く、またガラスなどで開放感が感じられる方が、初めて来店されるお客様は入りやすく感じられます。店舗コンセプトによって異なりますので、一概に間口が広い方が良いとは言えません。

③居抜き物件の場合は設備の状態

引き継ぎや譲渡される設備が使用可能なのか?を動作確認します。営業中の店舗物件の場合は、引き渡し可能な時期、また改装が必要な箇所があればチェックします。

④営業可能な時間

深夜まで営業したい、夜だけ営業したいなどの場合、気をつけないといけないのは、物件によっては営業時間に制限がある場合があります。希望通りの営業時間で営業できるのか確認しましょう。

⑤前店の業種や退店理由を確認する

前のお店がどうして退店したのか?を確認すべきです。特に居抜き物件の場合は短期間で入れ替えが激しい物件があります。
入れ替えが激しい物件は気をつけるべきでしょう。どんな店をやっても繁盛できない物件というのは存在します。
不動産会社に聞くと、物件を決めたいが故にはぐらかす場合があります。物件の近隣にさりげなく聞くなどの確認方法があります。

競合店調査をしよう

競合店を見ると商圏の様子がはっきりわかることがあります。
競合店には、実際に足をはこびましょう。お客様の入り具合、売上予測・客単価・どんな料理を頼んでいるお客様が多いのかなどを肌で感じると見えてくるものがあります。出来れば平日・休日・雨の日を確認した方が良いでしょう。
同じ商圏内に2店舗出店しているお店があるとします。A店舗は人が多く繁盛していますが、B店舗は空席が目立つなどで立地の特性が見えます。
同業の店舗の違いを見ることも同様です。立地の優越がはっきり現れているからです。
A店舗の立地が優位性があると分かり、同業種の出店余地があることが分かります。

店の前の通行量や人の流れを確認しよう

競合店調査と合わせて、物件の前の通行量や人の流れを確認しましょう。こちらも平日・休日・雨の日で実施したいところです。

商圏調査を行う

最終的な商圏を調査しよう。事前に調査をしていれば、物件の半径500m圏を確認すれば良いと思います。

まとめ

飲食店を開業するための店舗探しについて具体的に解説しました。
物件選びで重要なのは、「自分が成功できる商圏・立地を選ぶこと」です。そして「スムーズに決断を下すこと」、そのために「絶対外せない条件は何か!」を決めておくことです。
店舗には「飲食店の居抜き物件」と「スケルトン物件などの飲食店可能物件」があります。あなたの事業計画に合う物件を選びましょう。
また「現地でしか確認できない情報」は内見でしっかり確認しましょう。
繁盛店を作るための第一歩を踏み出しましょう。

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