飲食店を開業するための店舗物件を借りる具体的な流れ
初めて飲食店を開業するに当たり、重要なのは出店する物件選びです。
物件選びに「どんな物件が良いのか?」「この物件で本当に良いのか?」など不安はありませんか?
間違った物件選びをすると後で後悔することになります。
店舗物件選びは正しい知識を持って行うことをお勧めします。
また店舗物件を借りる流れを知っておくと開店までの流れがスムーズになります。
ここでは店舗物件を借りるまでの具体的な流れをお教えします。
飲食店の正しい物件の選び方とは?
飲食店を出店するための具体的な最初の行動は、出店をするエリアを決まることです。
商圏・立地を決めることから始まります。あなたのお店と相性が良い商圏・立地を選ぶことがポイントです。
まずは正しい準備をすることです。
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この記事を参考にしてみてください。
店舗物件を借りる流れ
まずは候補になる物件を探しましょう。
具体的な物件探しから物件の内見の方法は下記の記事を参考にしてください。
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物件を探しているのは、あなただけとは限りません。ですから、良さそうな物件が見つかったら、スムーズに決断していくことが重要です。
またなるべく親身になってくれる不動産会社の担当者を探すことも大事です。条件などの交渉や相談をしたい場合に、「真面目にやってくれない」「頼りにならない」そんな不動産会社の担当者に安心出来ますか?
そのため、あなたのパートナーになってくれる不動産会社を選ぶことも重要なポイントになるのです。
①入居申し込み
様々な店舗物件を内見して、調査した後に「イケる!」と思たら、具体的に物件を借りるための入居申し込みを行います。
まず行うのは、書面にて「借りる」ということを意思表示します。
具体的には「入居申込書」に記入を行います。その際には、賃料などの契約条件や契約期間、掛かる費用の総額、物件を使用に関わる制限や条件などを最終的によく確認しましょう。契約前に「間違えた認識がある」と物件選びからやり直す羽目になってしまうこともあります。
(個人契約する場合)
- 免許証などの身分証明書(免許証など)
- 連帯保証人の身分証明書(免許証など)但し、保証会社を利用する場合は必要なし
(法人契約する場合)
- 会社藤本
- 代表者の身分証明書(免許証など)
※外国籍の方は「在留カード」もしくは「外国人登録証」とパスポートの写しが必要になります。
条件などの希望や交渉をしたい場合は申し込み時に伝える。
賃料を安くしてもらいたい、保証金などの初期費用を減額してもらいたい、フリーレントをつけてもらいたいなどの条件交渉や希望があれば、入居申し込み時に伝えて、交渉しましょう。
「物件」によって交渉の可否の可能性が異なります。不動産会社によく相談する必要があります。
融資を受けて開業する場合について
銀行などの金融機関や公的資金などから融資を受けて開業することを考えているなら、物件を内覧時や入居申し込み時にしっかりと伝えておきましょう。
- 「融資が決定した後で、契約を締結したい」こと。
- 融資が決定するまでの目安期間
金融機関などによって、融資の審査にかかる時間が異なります。
入居申し込みと同時に、融資も申し込む必要があります。このタイミングも金融機関などによって異なる場合があるので、事前に良く確認しておく必要があります。
②入居審査
入居申し込みをすると、不動産会社は貸主に報告をします。すると入居審査が始まります。
また連帯保証人に代わって「保証会社」を利用している場合は、「保証会社」も審査を行います。
審査する主な内容は、「入居者や連帯保証人が賃料に対する支払い能力に問題ないか?」「事業計画や業種に不安な点がないか?」などがあります。
貸主としては、出来るだけ長く借りてくれ、また賃料の支払いに心配がないなどの「貸して問題がないのか?」という点を重視します。
また入居審査に置いて追加で書類を求められる場合があります。
(個人契約する場合)
- 事業計画書
- 内装などの造作計画書
(法人契約する場合)
- 決算報告書
- 内装などの造作計画書
審査にかかる時間はどのくらいか?
不動産会社、貸主、保証会社によって異なります。また条件などを交渉をしている場合によっても異なります。
早ければ1〜3日、通常は1週間以内です。連帯保証人や入居申込人に確認の連絡がつかない、などの理由があるともっと伸びることもあります。
また複数の入居希望者がいる、交渉の内容によっては長く時間がかかる場合もあります。
③賃貸借契約を締結
入居審査が済んで、借りることができるようになったら、賃貸借契約を締結します。契約を締結するにあたり、下記のような書類が必要になります。物件や不動産会社、貸主によって提出する書類が異なります。
事前に不動産会社より必要書類のリストが渡されますので、リストを読んで準備してください。その際に契約金の請求書も合わせて届くケースがほとんどです。
(個人契約する場合)
- 契約者の収入証明など
- 連帯保証人の印鑑証明書、所得証明書
- 連帯保証人の承諾書
(法人契約する場合)
- 会社登記簿藤本(原本)
- 印鑑証明書
- 印鑑(実印)
- 連帯保証人の印鑑証明書、所得証明書
- 連帯保証人の承諾書
契約日の当日は、契約書類を読み交わし、不明な点があれば質問しましょう。
- 契約形態
- 契約期間および、更新方法や費用について
- 契約を解約する際の、申し出期間について(何ヶ月前までに申し出るか?)
- 契約を解約する方法について
- 禁止事項について
- 内装や設備の造作変更や工事する際の手順について
- 居抜き物件で、造作の譲渡を受ける場合は、譲渡される機器や設備のリストを確認
それらをチェックして、納得ができたら、それぞれの書類に署名・捺印をしていきます。
ほとんどの物件で同時に火災家財保険や保証会社などの契約も行います。
全ての書類の署名・捺印が終われば終了です。
④物件の引き渡し
契約を締結し、契約金の支払いが終われば、物件の引き渡しとなります。
鍵をもらったら、物件のチェックや立会いを行います。
- 設備などに故障や不具合がないか?
- 造作譲渡を受ける場合は、足りないものがないかどうか?
ライフラインの開栓手続きをする。
電気や上下水道、ガスをそれぞの会社へ利用開始するための連絡をします。
地域や時期によっては、時間がかかることがあるので早めに連絡しましょう。
⑤内装や設備の工事を手配、施工開始
物件の引き渡しが終わると、いよいよ開店へ向けた準備にはいります。
工事の前に、【保健所】や【消防署】へ相談へ行きましょう。
具体的にどんな内装や工事を行うのかを、事前に【保健所】や【消防署】へ確認します。
飲食店を開業するには、【保健所】と【消防署】の許可が必要です。
ただし【消防署】については、収容可能数によっては、許可は必要ないので、事前に確認しておくと良いでしょう。
工事業者や設備業者と最終的な打ち合わせをする。
【保健所】や【消防署】からの許可が取れると工事が開始します。
工事が始まる前に、最終的にチェックしましょう。実際に営業が始まった時のオペレーションに問題がないか?は、よく確認しておきましょう。
まとめ
飲食店を開業するための店舗物件を借りる流れを説明しました。
出来る限り具体的に書いてみたつもりです。
”飲食店での成否の70%は立地で決まる!”と言われる程、店舗物件選びは重要です。
あとで後悔しないためにも、しっかり計画を立てて、実行することをおすすめします。
わからないことがあれば、私にご相談ください。